こんにちは!
昨日シュノーケルで日焼けしすぎて首の後ろがまだヒリヒリしてます。chihiroです。
首の後ろ、シュノーケルの時はうつ伏せなのでかなーーり焼けますのでご注意を!!
パラオに何回か来たお客様に『次はいつ頃がオススメ?』と聞かれることがよくあります。
パラオのダイビングガイドとしてオススメなのは【月周り】に合わせて予定を組むこと!なのです!
パラオでは月周り=月齢(簡単にいうと新月・半月・満月のこと)によってあるお魚たちの産卵行動を見ることができます。
今回はパラオで満月前に見られるお魚のお話です。
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満月前に何が見れるかというと・・・
バラフエダイの産卵
です!!!
バラフエダイという魚、パラオでは普段からどこにでもいるお魚で流れに身を任せて泳いでいます。
名前のバラフエダイ、漢字で書くと
「薔薇笛鯛」
字の通り体色が真っ赤なのが特徴。水中で見ると茶色、くすんだオレンジ色に見えて地味なのですが実際は赤いのです!あまり注目されていない魚かもしれません(;^ω^)
そのバラフエダイが毎月、満月前になるとそわそわ動き始めます・・・
バラフエダイの産卵が見れるダイビングポイントはここ!
そわそわし始めたバラフエダイたちは産卵のためにある場所へやってきます。
それは
シャークシティ
ウーロン島から20分ほどの場所です。
この場所に満月前になると突然バラフエダイたちが誘い合わせたようにやってきます。
その数数千匹!!
塊になって移動する様子は川のよう、まさにバラフエリバーです!!

満月前のいつ産卵するの?
川のように移動するバラフエダイ、彼らにも狙うタイミングというものがあります。
1匹でも多く子孫を残すため、一番確率の高い方法を選ぶのです。
それは
満月前の早朝、下げ潮が始まるとき。
なぜ下げ潮のタイミングかというと、1匹でも多く卵を遠くへ、沖へ飛ばすため。
何万・何億個の卵を産んでも生き残れるのは一握り・・・
この広い海で捕食者に食べられるという危険を逃れたものだけが生きることができます。

バラフエダイはどうやって産卵するの?
どんな魚も産卵をするものですが大きく分けて2パターンあります。
1,交尾をする(体内受精)
2,放精・放卵をする(体外受精)
そしてバラフエダイの産卵は後者の放精・放卵パターン
オスとメスが集まり同時にそれを行います。
数千匹のバラフエダイたちは産卵に一番いいタイミングまで待ちます。その時が来るまではリーフの上をウロウロ。
そして時が近づくと興奮してどんどん婚姻色へ変化し、体色が白っぽく変化していきます!!

ベストのタイミングで産卵がスタート!!
そしてバラフエダイたちの興奮もMAX!いい潮のタイミングで一気に産卵がスタート!!
タワーの様になった群れの塊から1匹のメスが水面へ泳ぎ始めます。
すると数匹のオスが勢い良く追いかけ、水面近くで放精放卵!!
パーーーーーン!!
まるで打ち上げ花火です!
バラフエダイたちの周りは精子と卵子で一気に真っ白に!!
それに触発され別のメスもどんどん水面へ向かいます!!
あっちでもこっちでも産卵!産卵!!
産卵パーティー状態が続きます!!!

産卵中、捕食者にも注目してみてほしい!
産卵してほっとする間もなく、最初の試練がやってきます。
そう、捕食者の登場です。
まずはマダラタルミ。
真っ黒な体と真っ黒な目。この魚が生まれたばかりの卵を大きな口を開けてバクバクと食べにきます!
狂ったように食べている姿は少し不気味・・・妖怪バクバクです!!

それだけではありません。大型のサメも突如現れます。
カマストガリザメ
ブルシャーク
どちらも2~3m級で真っ白な水中でバラフエダイを狙いアタックをかけてきます!!
突然現れるサメに私たちがびっくりすることもしばしば(;^ω^)
産卵のピークは15~20分ほど
産卵ラッシュ(ピーク)はだいたい15~20分位続きますが、ここにバラフエダイたちは命をかけています。
産卵を終えるとまたゆっくりとリーフのほうへ帰り、また翌朝の産卵まで待つのです。
水中に桜の花びら?
産卵が終わって安全停止をしていると水中でひらひら舞うものが・・・
拾ってみると薄ピンクで楕円形。
これはバラフエダイの鱗なのです。
産卵時、体がぶつかり合い鱗が剝がれてしまうのです。
水中に漂う姿はまるで桜の花びらのようで、始めてみたときは思わず持ち帰りました(;^ω^)

バラフエダイの産卵まとめ
映画のワンシーンような命をかけたバラフエダイの産卵行動は生命の神秘を感じられるスペシャルダイブです!
毎月、満月3日前・2日前の早朝にスペシャルイベントとして予定を組むことが多いのでぜひダイビングショップへ催行があるか問い合わせてみてくださいね!
シャークシティはブイがないのでフリー潜降となります。耳抜きがスムーズで、中性浮力にも問題がないこと。さらに流れに逆らって泳ぐ場合もあるので体力・脚力に問題がないことなど参加条件がありますのでそちらも併せて潜られるショップさんへお問い合わせください。
生まれる奇跡、生きられる奇跡。命の尊さを感じてみてくださいね!